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川越読書旅団(K.R.B)さん主催の読書会に参加してきました

こんにちは、武蔵越生高校読書部です。

1月14日(土)にウエスタ川越で川越読書旅団(K.R.B)さんが主催する読書会に本校の生徒が参加してきました。読書会とは自分の好きな本を参加した人に紹介したり、事前に課題本を読んで互いに意見を交わすといったことを主に行います。今回は老若男女様々な人が参加していたため、多様な意見が飛び交い生徒もいい刺激を受けたのではないかと思います。課題本は梶井基次郎の「檸檬」でした。高校の教科書でも収録されている名著です。「えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた」という書き出しではじまります。「不吉な塊」に脅かされている語り手の「私」は八百屋でたまたま見つけた檸檬を手にする。それが「私」を魅了する。当時多くの輸入品を扱っていた「丸善」で高く積んだ本の上に檸檬を置いて立ち去るというなんとも奇妙な話です。参加者からは、檸檬が「私」の心の安定剤の役割を担っているという意見や丸善の「ゴチャゴチャ」した商品の複雑さと単純な檸檬が対比的に描かれている点。さらに、檸檬の描写だけ嗅覚、触覚、など五感を喚起するような描写が多いなどの意見が出ました。梶井基次郎自身が当時マルクスの『資本論』を読んでいたという根拠を軸に、八百屋と丸善をプロレタリア(労働者)とブルジョワジー(資本家)の象徴ではないかと推論し、丸善に檸檬を置いて立ち去ったのは、それを爆弾に見立てブルジョワジーへの抵抗を物語っているという跳躍した解釈もありました。後ろで見学していた私(顧問)も「あ、こうも読めるのか」と目から鱗でした。読書会の醍醐味はまさにここにあると私は思っています。一般的に読書とは孤高の営為であると思われがちですが、他者と本を共有することで「あ、こうも読めるのか」という新たな視点を獲得することができます。これは同時に自分以外の意見を知る=他者を知ることにも繋がってきます。本を媒介にして多くの人と結びつき、自身も新たな知見を広げていく。この循環が読書会の強みであると思っております。

「檸檬」の感想を共有した後、参加者は互いに好きな本を一冊ずつ紹介しました。ビジネス本やエッセイ本、漫画本など参加者が熱く語ってくれました。読書部からは森谷岬が安壇 美緒 著 『ラブカは静かに弓を持つ』(集英社)宮野谷颯真が板谷 敏彦 著 『日本人のための第一次世界大戦史』(角川書店)を紹介しました。

本校で学内の読書会を近い内に実施したいと思っております。詳細は追って連絡します。

最後に、素敵な読書会を開催していただいた川越読書旅団(K.R.B)のみなさん、ありがとうございました。

本の紹介 バージニア・ウルフ著『ダロウェイ夫人』

こんにちは、武蔵越生高校読書部です。
新年あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。
今年は読書部として本の紹介を積極的にしていこうと思います。

顧問である常橋が今回紹介する本はバージニア・ウルフ著 土屋政雄訳『ダロウェイ夫人』(光文社)です。

ウルフはイギリスの女性作家であり、当時として画期的であった「意識の流れ」という手法を駆使して物語を紡いだことで有名です。では「意識の流れ」とはどういったものか、小説の冒頭をみてみましょう。

 

お花はわたしが買ってきましょうね、とクラリッサは言った。

  だって、ルーシーは手一杯だもの。ドアを蝶番から外すことになるし、仕出し屋のランペルマイヤーから人が来る。それに、この朝! すがすがしくて、まるで浜辺で子供たちを待ち受けている朝みたい。(11ページ)

 

「だって」以降に注目していただきたい。心情を現す部分の最後に「~は思った」「~はそう感じた」と間接話法にすることが一般的ですが、「意識の流れ」ではそれがなく客観的な語り手の中に登場人物の心情や思いが溶け込むように書かれています。『ダロウェイ夫人』では語り手の言説より登場人物の「意識の流れ」によって物語が進行していきます。物語の進行係でもある語り手の出番が少ないため、たった一日の出来事しか語られません。

また「意識の流れ」の特筆すべき点は時空を超越することです。

 

わたしはヒューがきらいではない。物心ついてからずっと知っているせいもあるけれど、それなりにいい人だもの。リチャードはヒューに我慢がならないと言う。ピーター・ウォルシュは、わたしがヒューに好意的だったのをいまだに許そうとしない。でも、……

(かつての)ブアトンの光景が次から次へ浮かんでくる。ピーターが怒っている。確かにヒューは何をしてもピーターにかなわない。でも、ピーターが言うほどおばかさんでも木偶の坊でもない。(17ページ)( )内引用者注。

 

「ピーター・ウォルシュ」をきっかけに次の段落では場面が過去に滞在したブアトンに移動する。人の意識内だからこそ可能な表現ではないでしょうか。

 

「意識の流れ」だけでなく、『ダロウェイ夫人』には今の時代に読み返されるべき内容が多くあります。異性愛と同性愛・生と死・現在と過去など。学術的には、フェミニズムやケアという観点から再度読み返されている作品でもあります。また、物語の第二の主人公でもあるセプティマスのシェルショック(戦争神経症)についてもしっかり言及されるべき問題でしょう。ぜひ、読んでみてください!

 

日高市立図書館主催「図書館ビブリオバトル 2022年 冬の陣」に参加しました

こんにちは、武蔵越生高校読書部です。

12月18日(金)に日高市立図書館で催された「2022 冬の陣 図書館ビブリオバトル」に本校の部員が参加してきました。出場者は中学生、高校生、大学生、一般の人と幅広い世代の方々が参戦していました。オンラインでのビブリオバトルの経験はあったのですが、対面では今回が初挑戦だったため部員も始終、緊張している様子でした。

残念ながらチャンプ本(観戦者が一番読みたいと思った本)には選ばれませんでしたが、今回の反省を活かして次につなげていきたいと思います。

今回、部員が紹介した本は、柳美里著『JR上野駅公園口』辻村深月著『かがみの孤城』知念実希人著『仮面病棟』です。

 

〈けやき祭 パネル展示と紙芝居の読み聞かせ〉

こんにちは、武蔵越生高等学校読書部です。

本校の文化祭である「けやき祭」に読書部も参加しました。主に「ビブリオバトル」の活動内容と「戸隠探索」をまとめたポスターをそれぞれ展示しました。そして、初めての試みであった紙芝居の読み聞かせも行いました。読書は個人的な営みであり孤独や孤高という言葉と結びつきそうですが、この読み聞かせは話し手と聞き手の相互的な関係が前提として成り立っています。あるお話を媒介として繋がっている共同体というべきでしょうか。うまく言葉で表現できないのですが、そこではあたたかな雰囲気が場を取り巻いており、時間が緩やかに流れているように感じられました。

また部員の読み聞かせから気づいたことがあります。それは音声言語の重要性です。、たとえば「ニャオ、ニャオ」や「えーん、えーん」などのオノマトペは、声に出すことで立体感が増しているように感じました。この音声言語の重要性について児童文学作家の松岡享子さんは次のように述べています。

〈たとえば、読むということについて、音読と黙読を考えてみますと、まず第一に、音読は、ずっと時間がかかります。目で読むことに習熟した大人は、一時にパッと三行くらいは目に入れていますし、拾い読み、斜め読みといったこともできます。けれども声に出して読むときには、そうはいきません。時間がかかる。けれども、時間がかかるからこそ、そのために起こることもあります。ちょっと実験してごらんになるとわかることですが、ある種の文章は、音読したときと、黙読したときで、イメージが違ってくることがあります。音が喚起するイメージということも、もちろんありますけれど、単に読むスピードが落ちるということからだけでも違ってくるものがある。時間がゆっくりした分だけ、頭の中でいろいろなことが起こるからでしょうね。〉

松岡享子著 『松岡享子 レクチャー・ブックス1 お話について』(東京子ども図書館 1996)

 

「音読したときと、黙読したときで、イメージが違ってくる」、とても大切な言葉です。我々読書部もこの言葉を肝に銘じて活動していきます。

読み聞かせは継続して行っていきます。なにより部員の反応が非常によかったので。今度は地域の図書館にボランティアとして活動していければと思います。

〈戸隠探索 アウトドア部に連れられて…〉

こんにちは、武蔵越生高等学校読書部です。

読書部と言っても、室内でじっとしているわけではありません。たまには外へ出て動きたいものです。というわけで、長野の戸隠に行ってきました。アウトドア部の坂本先生の誘いにより遠出することができました。

戸隠には古事記の舞台となった由緒ある土地です。また、奥社・中社・宝光社・九頭竜社・火ノ御子社の五社からなる戸隠神社は、はるか神代の昔、高天原に由来する「天岩戸開き神話」ゆかりの神々を祀っています。幽玄というべきでしょうか、筆舌しがたい厳かな雰囲気が神社一体を包んでいました。部員たちも楽しそうに神社を巡っていました。

また、文学の舞台となった土地に足を運びたいな…

〈丸善 丸広百貨店飯能店様とコラボ〉

こんにちは、武蔵越生高等学校読書部です。

読書部のポップをなんと、「丸善 丸広百貨店飯能店様」の店頭に9月~10月の1ヶ月の間置いていただきました。スタッフの福島さんにはポップを作るコツを丁寧に教えていただきました。また、スタッフの細川さんには全体の企画を担当していただきました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

〈ビブリオバトル〉

こんにちは、武蔵越生高等学校読書部です。

突然ですが「ビブリオバトル」という言葉をみなさんは聞いたことがありますか。「ビブリオ」とは「書物」を意味するラテン語由来の言葉です。「書物の戦い」と直訳できそうですが、簡潔に言うと「参加者は自身の好きな本を観客にプレゼンテーションして、より魅力的に紹介できた人が優勝する」といった内容になっています。そしてなにより重要なことは、ビブリオバトルの主眼は勝ち負けではなく、発表者や観客同士が会話を重ねて本への造詣を深めるインタラクティブな行為にあります。本を読むという営みは勝ち負けや競争といった枠組みから遠く隔たっており、読者一人一人の感想や感動を敗者のレッテルを貼って否定されるものではありません。大前提として読者自身が本を読んで楽しむことが肝要です。そして、その楽しみや感動を言語化して他者に伝達する。これこそが、ビブリオバトルの営為であります。

12月18日に日高市立図書館で開催されるビブリオバトルに参加します。結果や様子については近々ご報告いたします。

前半の写真は6月26日に開催された「第6回ビブリオワークショップ」(ZOOM)です。後半の写真が「第16回大和郡山ビブリオ&流浪にビブリオオンラインバトル」です。郡山の大会では二人の部員がチャンプ本(優勝)に選ばれました。

〈ポップ作り〉

こんにちは、武蔵越生高等学校読書部です。

突然ですが、みなさんは本を選ぶとき何を指標にしますか。クチコミやアマゾンのレビューなど多岐にわたると思います。ポップもその一つです。180×60cmの画用紙に好きな本の魅力やお気に入りのセリフなどを書き込み、「読んでほしい!」という情熱を込めて作ります。ポップは書かれた内容が重要なのですが、色づかいも大切です。白と黒のモノトーンだけでは人の目をひきません。作品に合わせた色調を選ぶことでポップはさらに輝きを増します。今回は部員が制作したポップの一部を紹介しましょう。来年度の部活動体験ではポップ作りを企画していますので、本好きの人は是非足を運んでください。

〈新設 読書部〉

こんにちは、武蔵越生高等学校読書部です。
読書部は主にポップ作りやビブリオバトルという本を紹介する大会で上位を目指し、日々活動に励んでいます。活動記録も順次更新していくのでご覧いただけたら幸いです。